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PMO ツールとしての DokuWiki 活用のススメ

Excel方眼にウンザリ

フリーランスとして SIer のプロジェクトに参加することがあります。

驚くのは私が 10 年以上前にウンザリしていた Excel方眼の仕様書が、まだ現役バリバリに活用されていました。

そして、自分にもその編集の仕事が回ってくると、かなり消耗します。

10 年以上進歩の無い IT 業界のドキュメント

この様な状況ですから、正しい答えを探し回る労力に疲れ、体調不良で長期欠席したり、最悪は貴重な人材が辞めてしまうことまであります。
この 10 数年間、IT 業界のドキュメント作成環境は全く進歩していなかった様です。

最初から、ディスプレイ上で検索・閲覧すること、リモート環境でワークフローすること、などを前提にしたドキュメント管理基盤は何故生まれなかったのでしょうか?

ここにIT業界の病巣がある様に思います。辛く、楽しくないことは給料の安い若手や外注、海外にやらせよう、という体質であり、売り上げに反映されない問題を先送りし続ける体質です。
一緒に仕事をする社員やパートナーと、少しでも良い仕事をして、システム開発を通してお客様に満足して頂こう、という体質では全くないということです。

今まで Wiki が普及しなかった理由とは?

そこで Wiki のご提案ですが、その前に Wiki に対する誤解を解いておきたいと思います。

Wiki の記法を嫌がっている方がいるようですが、最初のハードルはとても低く、単に文章を入力するだけです。
徐々に章や箇条書きの記法を覚えていけばよいので、自分のペースで進めればいいでしょう。
覚えることはとても少なく、必要な時に必要な事だけ調べれば十分です。
2,3回同じ作業をすれば、大体の記法は覚えてしまいます。
ワードでインデント量や行間の幅がうまく調整できずに悩むよりも、256倍くらい楽です。

記述する量に比べ、出力されるドキュメントの綺麗さに、むしろ喜びすら感じます。

一番のお勧めは DokuWiki!

小さなプロジェクトでは、ソースコードと一緒に markdown で仕様を管理するのも良いと思います。
ただ、一定以上の大きさのプロジェクトや複数人が関わるプロジェクトにおいて、markdown は表現力に欠けるところがあります。
また、初めから人に読まれることを想定された文書として仕様を書きたいので、注目すべきところの文字色を変更したり、枠に含めたり、より豊かな表現力が欲しいところです。

そこで、DokuWiki のご提案です。

DokuWiki はデータベースの要らないコンテンツマネジメントシステムとして、非常に優れた機能を沢山持っています。
Wiki の記法により、テキストのサイズやインデントなどを全く気にすることなく、文書の作成に集中でき、かつ、できた文書は初めから読みやすく整形されます。
様々なプラグインで機能を拡張でき、テーブルの挿入、ページ名や位置の変更、イメージの挿入なども容易です。
足りない機能は自分でプラグインを開発することもできます。
サイドバーを目次とし、すべての文書を一覧表示しておけば、文書の場所に迷うこともありません。
サイドバーは左右両方に設置できます。左側は目次、右側は文書のステータスやタスク管理に使うこともできます。
Web システムなので、お客様との共有のためにいちいち送信や印刷は必要ありません。必要であれば、納品時に一回だけ、スナップショットとしてすべての文書を印刷すれば良いでしょう。

このように、DokuWiki によるプロジェクトマネジメントは、プロジェクトメンバーがチームとなって文書を作り上げていく面白さすら感じられます。

もう、今更 EXCEL 方眼で疲弊するのはウンザリです。

導入時の注意点

良いことばかりに聞こえる DokuWiki による文書管理ですが、導入にはいくつか気を付けなければならいこともあります。
実は、昔から Trac や Redmine といったプロジェクト管理ツールには、Wiki 機能が最初から提供されていました。ですが、それらはあまり使われてきませんでした。なぜでしょうか?

ハイパーリンクの作りやすさは、利点でもあり、弊害でもあります。ハイパーリンクにより文書は簡単に作成できますが、リンク階層は十分設計されたものでないと、文書は階層の奥深くに埋没してしまいます。誰にも見つからなくなった文書は無いのと同じです。

また、Wiki という情報空間の中で圧倒的な自由を与えられるため、どこから手を付けていいのか、何を書いたらいいのか、が判らなくなってしまいます。

上記の様な導入初期の難しさを回避し、チームがスムーズに DokuWiki によるドキュメント整備を開始するお手伝いが出来ます。興味のある方はお問合せください。

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